恋染紅葉 4巻 & 総評
![]() | 恋染紅葉 4 (ジャンプコミックス) (2013/02/04) ミウラ タダヒロ 商品詳細を見る |
恋染紅葉の感想です
大掃除中に2012年の週刊少年ジャンプがあったので整理中に、以前私がとてもはまっていた、『恋染紅葉』の連載開始から連載終了までの分があったので読み返しました。
う~~ん、やっぱいいなぁ!!
ネット見ると4巻では描き下ろしエピソードがあるので、迷いなくポチっとな!
1巻~4巻の全巻セットが届いてから速開封
1巻からもう一度読み返して、最終巻の4巻
シーン28の後からWJで続くことのなかったエピソードに感嘆
これね、描き下ろしエピソードからが本編といっても過言ではないのではないですかね!?
シーン28:恋染紅葉では翔太と紗奈が結ばれるところまでしか描かれなかったのですが、実際その後どうなったのかが誰しもが気になるところ
紗奈ちゃんと由比と小鳥の友情回
温泉で翔太妹を含めての、紗奈ちゃん、小鳥の翔太への想いの再確認
真っ赤に頬を染める紗奈ちゃんと小鳥が可愛すぎて死にそう
そして
ラストシーン:再開、夕焼け、海岸線
言葉なんて必要ない
翔太と紗奈が隣りあわせで幸せそうな笑顔
出会った場所で再開し、2人は歩んでいく
それだけで、物語を締めくくるのには十分すぎました
本当はもっとやりたいエピソードがあったのではないかなと
シーン28:恋染紅葉で2人が遠距離を始めた後からでも、物語は続けられたのではないかと
女優に恋する王道の恋愛作品
設定上話数を重ねすぎるのは難しいかもしれませんが、今となっては、4巻で打ち切りになってしまったのは非常に残念です
紗奈は翔太のことを以前から知っていたと、唐突な展開
由比がいじめられていたころ、実は陰で翔太が助けていてくれていたこと
過去回はゆっくり丁寧にやってほしかったのですが、打ち切りの時間がせまっていたのでしょうね
翔太と紗奈の遠距離恋愛に苦悩しつつ、更に距離を縮める2人を見ていたかった
メインキャラだけでなく、小鳥が7ドロップスで仲直りするために奮闘する日々も描いてほしかった
義孝と海音の関係もね、気になって仕方がないよ
ここからはそれぞれの人物との出会いなどを振り返って感想書いていきたいと思います
春日小鳥はいうまでもないですよね
恋染紅葉の小悪魔な天使
ツインテールでツンデレという魅力要素だけでなく、誰よりも努力家なアイドル
最初の小鳥は悪役に磨きがかかってましたね
強烈でしたね、あの鋭い眼光は
可愛いけど嫌な子だなーって最初はそう思ってずっと読んでたけど
地道にコツコツ上がってきた努力家で、アイドルという仕事をとても楽しそうにしている素の彼女を知ってからは、嫌な思いも消えてました
メインヒロインの2人と並ぶことはできないのはわかってたので寂しかったのですが
素の性格といい努力家で天真爛漫な笑顔といい、メインヒロイン2人を圧倒するかのような魅力を見せ付けてくれました
私の心を打ち砕くには十分すぎるほどの破壊力を秘めたヒロインでしたね
ただ翔太と小鳥を見ても、兄妹のようにしか見えないのも事実でしたが
ああ、姉弟、ですね
京子さんは最初あまり好きになれない人だったのですが
「お互いにとって最善の道を選ぶのよ」って、別に2人を別れさせようとしているわけではなく
両者共に無事安全に過ごしていける未来を考えて言ってくれていたことなので
内心はうれしいんだろうけども複雑な気持ちで
紗奈だけでなく今後の翔太にまで配慮がとれていた
すばらしい大人の女性ではないかと思います
小鳥と出会って
「あぁいうヤツが夢を叶えていくんだろうな」と思って
恋人役は終わったはずなのに、赤面症なのにヘタレなのに、紗奈に近づくために勇気を振り絞って
そういうヤツが前に進んで行くんだなって思った
大きな前進
由比の告白
「ごめん」
その一言がつらく
「ありがとう」
その一言から翔太の強い決意が滲み出ていたシーン
以前の翔太の初恋の子
おどおどした小学生時代を見ると、どうしてこうなったと思わざるをえない成長を遂げていましたが
人って一瞬の思考や行動によって何が起こるかわからないからね
初恋の子が戻ってきて、実は相手も自分のことが好きだった
それでいいじゃないかハッピーエンド、で終わらないところがいいじゃないか
新しい恋を見つけ、まっすぐ進む主人公
言い方は悪いかもしれないけど、翔太にとって由比とは一種の過去のしがらみのようなものであったのかもしれません
以前片思いで告白ができず転入してしまったが、高校生になって再び戻ってきたことにより
以前好きであった気持ちの残骸により苦悩していたのかも
でも今は紗奈への気持ちが強かったのですね
告白されて
「ごめん、ありがとう」
って由比の気持ちを真摯に受け止めて涙を流せるって
まともな男じゃないな
誠実な超絶まともな男だな!
彼女の告白が翔太の告白の最後の後押しに
以前好きだった子からの告白に戸惑いつつも
自分の気持ちを濁さず紗奈へ一直線でした
最初から最後まで一途に紗奈を想い続けて、本当に誠実な主人公でした
どこにでもいそうな赤面症ヘタレだけども
出会った人を知って感じたことを見習って憧れて成長して
やらなきゃと思ったときは勇気を振り絞って
人の思いを汲み取って
最初期に見た彼と
シーン28(WJで最終回)の彼とじゃ大きく違ってて
逞しくなったなぁ翔ちゃんと
心の中でつぶやきながらね・・・
その後ラストシーンで見る彼は外見だけでもわかるほど雰囲気が大人っぽくなってましたからね
新人女優として人気のある彼女に恋をしたという王道ラブコメ作品
そんなメインヒロインは完璧な少女ではなく
一般的なことに乏しく
恋も知らない
不完全な存在であったことが魅力的でした
何も知らないからこそ、“恋”について自分の気持ちを確かめながら描かれていく
慌てふためいたりする紗奈が可愛らしかった
由比に出会い嫉妬心を燃やし
小鳥の登場で更に激化し
1話終わるごとに違う表情が見られて癒されてました
由比ちゃんの告白があったからこそ、翔太が紗奈に告白する強い後押しにになったわけですし
全員が全員、しっかりとした役割を果たすポジションに立っていました
義孝のフォローと海音のバッサリとした説得力
誰かが欠けていては翔太と紗奈は結ばれなかったのではないかな
なんというか
人が成長する有り体の姿がそのまま自然に表現されているというか
まったく不自然なシーンがないのがこの作品の印象的です
照れるシーンだったら、1つ1つの細かい人物の表情によって作り出されているんですね
コマ1つ1つをを大切にして描いていることが伺えます
そして一番惹かれたのが
紗奈へ想う翔太の誠実な気持ちと
対する紗奈が抱く純愛
1ミリの穢れもない、さっぱりとしたグランドフィナーレでした
4巻で打ち切りとなってしまった、私としてはもっと続いてほしかった作品ではありますが、
短編として私の心の中に残り続けるでしょう
美しい純愛物語でした
ミウラタダヒロさんと坂本次郎さん
両作者様の作品に出会えてよかったです
今週のジャンプ(WJ2014/6・7号)で新しいミウラさんの読み切りが掲載されていますが
ふぁみドル!のように
恋染紅葉のように
ほっこりと心に残るラブコメ作品をまた読めたらいいな
Category: .ライトノベル・漫画・雑誌 漫画
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