リトルバスターズ!エクスタシー 二木佳奈多シナリオ 感想
すっごい良かった!!
内容は、葉留架ルートの補完と佳奈多という人物!かな?
佳奈多がメインヒロインということで、素晴らしいほどにシナリオ的にも、キャラ的にも十分満足できるクオリティでした!
佳奈多は葉留佳の姉という設定で、葉留架ルートでは葉留架を見つけるごとに苦しめるという悪役の立ち位置でしたが、その真相は全て葉留架のためだったのですね。
葉留架を助けるため、葉留架を苦しめる。
矛盾している行動が凄く痛々しかったのを今でも忘れられません。
その苦悩は今回も同じく佳奈多の中に潜んでましたが、大分丸くなってる?というかふっきれてる?
今回の佳奈多ルートでは、佳奈多視点から描かれている回想が多々ありました。
それの全てがとても辛くて、独りで現実に耐えながら生きている佳奈多を見ていると、心が締め付けられました。
本当は姉妹仲良くしたいのに、外道な奴らによって2人の間を引き裂かれ、佳奈多を騙した挙句また仲を引き裂き、佳奈多には右腕に消えない傷を負わせ、リトルバスターズ!エクスタシーの中に飛び込べるのであれば即ぶん殴りに行ってたとこですよ、絶対。
憤怒を堪えながらプレイしたのは初めてだった。
ぼろぼろになりながら、佳奈多が助けられて涙を流した瞬間は何事にも代えがたいものがありました。
ストレルカと遊んでいるときのくだりが一番好きかなー。
佳奈多の言いがかりが、お金を払ってでも見たくなる真人の言いがかりと似てたとこがなんともw
そしてスルーする理樹に突っかかる佳奈多が可愛すぎた。
シナリオもすごい良かったけど、何よりこのルートで一番良かったと思うのは、色々な表情を見せてくれた佳奈多です!
時折見せる照れた表情や、スルーされたことが気に食わなく突っかかってきたりハンバーガーのケチャップを頬につける子供っぽい仕草や、「最悪ね・・・最悪ね」と罵るときは2回続けて言う癖など、非常に素晴らしいツンデレキャラでした。
佳奈多の色んな表情が見れただけでおなかいっぱいです。
プレイ時間は4時間くらいかな。
私ペース遅いし、何回か読み返してますしね。
もうちょっと佳奈多のCG増やして、イチャイチャしていたかったけど、虚構世界ではなく現実世界で叶えばいいな。
アフターは現実世界で・・・お願いします!w
そしてシナリオ長めに!
~考察してからの感想~
この佳奈多ルートは、佐々美ルートとは違い虚構世界ですよね。
恭介、真人、謙吾、小毬、葉留架、唯湖、クド、美魚の8人の意思で作られた世界。
上記の8人と、理樹と鈴はPC(プレイヤーキャラクター)で、その他はNPCらしいですね。
何ともAngel Beats!みたいな作りだ。・・・いや逆か。
NPCを恭介は自在に動かすことが出来る。
だからレノンの手紙に書かれていた未来のことを実現できたわけですね。
虚構世界での恭介の目的は、理樹と鈴を強くさせること。
ただそれだけなので、理樹が誰かの個別ルートを終えたり、修学旅行の事故の日まで辿りついたり、理樹がもうダメそうになったら記憶にリセットをかけて話を始めから戻す。
多分そうしてるんだと思います。
そこで疑問になってくるのが、佳奈多はNPCなのか?という疑問です。
率直に言いますと、私はNPCだと思います。
だけど、“恭介が自在に動かすことができないNPC”です。
理由は簡単だけど、部会の件で恭介が佳奈多に頼んでいる、
佳奈多「そんな迂遠なことしなくても、あなたなら簡単なのでは?」
恭介「何もかも思うままに動かせるわけじゃないんだよ、俺は」
という会話シーンから。
恭介は虚構世界の創造主でNPCを自在に動かせる力を持っています。
なら佳奈多も自在に動かせるはず。
でもそうしないのは、恭介は佳奈多を動かすことができないから。
つまり佳奈多はPC、もしくは特別なNPCということになります。
正直私はこれらはどちらでもいいと思います。
佳奈多は葉留架がこれ以上苦しまないために、“現状を維持していた。”
何もかも、葉留架のために。
とにかく佳奈多は葉留架が血を流すところを見たくなかったので、血を流す要因となる理樹を突き放して、叔父の言いなりになること。
なので、距離を置きながら気遣いつつも、PCでもNPCでもやることは同じで、“現状を維持すること。”
それでも、佳奈多はPCではなく、後者だと思います。
理由としては、PCなのであれば、修学旅行の日に理樹たちと同じく事故に遭ってないといけない。
でも佳奈多は別のクラスで、事故には遭っていない。
葉留架が事故に遭ったのは、まあ当然ながらクラスなんて関係なしにいつも通り移動してきていたからでしょうw
そもそもこのループする虚構世界は、事故に遭った人たちの意思から生まれ落ちた世界ですし、事故に遭ってない人がこの世界でPCでいるわけがないんです。
もしいたら、この生まれ落ちた世界の前提が狂っちゃいますしね。
というわけで、この佳奈多シナリオでの佳奈多は特別なNPCという結論に至りました。
ではどのような“特別”なのか?
それは、ループしているという事象に気づいているNPCではないかなと思います。
そもそも佳奈多は葉留架の双子の姉ですし、意思の疎通ができてもおかしくはないと思うのですよね。(オイ)
元から佳奈多が葉留架の事を大切に想っている気持ちと、現実で葉留架が事故に巻き込まれて心配している気持ちの、両方の強い想いが虚構世界の佳奈多という器に乗り移ったのかも知れませんね。
・・・でもあれ、それってPCと同じってことじゃね・・・?
いやいやいや、NPCという佳奈多の器に、現実世界の佳奈多の意識が移ったという風に考えてるので、内面上は佳奈多本人であっても、存在している事象としてはNPC扱いなのだと思います。
無理やり繋ぎ合わせた感じだと思いますが、私はそうであって欲しいと心から想います。
そして、現実世界で葉留架が病室で目を覚ましたとき、佳奈多が手を握ってたシーン。
これも、佳奈多の意識が虚構世界の佳奈多に乗り移った要因であればいいなと思います。
佳奈多シナリオの締め括りは、リトルバスターズ総員での佳奈多救出から、理樹と佳奈多と葉留架の逃避行。
虚構世界での佳奈多の記憶は、虚構世界が無くなったと同時に消えてると思うので、理樹を好きになった感情もない。
また一からやり直さないといけないけれど、理樹が佳奈多のことを「好いてほしい」という誰か(葉留架)の願いを憶えているので、誰にでも優しい理樹はきっとまた佳奈多の手を引いてあげるんだろうなと思います。
(最高10点)
シナリオ:10
佳奈多が独りで頑張り続ける姿と、佳奈多だけでなく葉留架も大活躍だったことに評価。
葉留架ルートの補完もあり、隙間なく埋めてくれました。
二木佳奈多(人物):10
今までの中で一番気に入ったツンデレキャラです。
CG:7
いいけど少なあああああああい!!!!!
設定:10
幼少の頃から苦痛を味わってた痛々しい過程が、現実味があって困る。
ていうかあったらダメだろ!
若干レビューをリニューアルしました。
アフターは現実世界でお願いします!
シナリオ長めに!大事なことなので2回(
--追記--
世界の秘密を知った後にもう一度葉留架ルートを進めてみて分かったこと。
先ず佳奈多が唯湖を風紀委員に誘っているシーンで、断られた後の
「では、仕方ありませんね。気が変わるのをお待ちしてます」
「時間は・・・たっぷりありますから」
理樹に対しての
「あなたにヒトデナシと言われるのは慣れたわ。」
理樹が佳奈多の変身を見破れずにBAD行きした場合の
「救われないのであれば、現状維持がいい」
「だから繰り返す。変わらない日常、終わらない日々を」
これらの台詞からも、ループしていることを佳奈多は憶えていることが伺えますね。
全てを終えてから気づく佳奈多の存在性。
私の考えは変わりませんが、結構多くのところに伏線張られてたんだなと思いました。
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コメント
ZENさんのコミカライズしか読んでませんが、その考察で正しいと思います。
っていうか、コミカライズ版では、虚構世界の佳奈多は、葉留架が忘れてしまっていた思い出(約束)のかけらであると同時に現実の佳奈多の意識の一部だと描写されてます(公式設定かオリジナル解釈かわかりませんが)
コミカライズ版では、佳奈多ルートの前に葉留架ルートからループした形跡があり、葉留架がそれを覚えてるんですよね。
自分も理樹が好きなのに、お姉ちゃんと仲直りできる自分になれたから、と虚構世界を終わらせて現実の佳奈多を理樹に託す葉留架に泣けました・・・
通りすがり #- | URL | 2012/12/29 19:41 [edit]
Re: タイトルなし
>通りすがりさん
コメントありがとうございます。
普段使わない頭をフル回転させて考察したので、そう言って頂けると嬉しいです。
私も佳奈多ルートを終えて、ZENさんのコミカライズ版を読みました。
原作では描写できないところが、コミカライズ版では細かいところまで丁寧に描かれていて、満足できるクオリティでした。
> っていうか、コミカライズ版では、虚構世界の佳奈多は、葉留架が忘れてしまっていた思い出(約束)のかけらであると同時に現実の佳奈多の意識の一部だと描写されてます(公式設定かオリジナル解釈かわかりませんが)
もう一度読み直してみましたが、確かに終盤で佳奈多自らそう告白していますね。
それじゃあつまり、佳奈多は現実世界の佳奈多本人と言い換えても過言ではないですね。
原作にはない台詞ですけど、公式設定であればいいなと願うばかりです。
>コミカライズ版では、佳奈多ルートの前に葉留架ルートからループした形跡があり、葉留架がそれを覚えてるんですよね。
>自分も理樹が好きなのに、お姉ちゃんと仲直りできる自分になれたから、と虚構世界を終わらせて現実の佳奈多を理樹に託す葉留架に泣けました・・・
1回理樹に好きになってもらったからもうそれで満足と葉留架が言ってましたけど、本音はもっと甘えていたかったんだろうな~と思います。
それでも、理樹と同じかそれ以上に「おねえちゃん」である佳奈多のことも大切。
葉留架はいい子だと思いますよ!
素晴らしい姉妹愛でした。
ではでは、コメントどうもでした。
たかみち #I9hX1OkI | URL | 2012/12/29 20:09 [edit]
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